乳幼児と音楽

楽器をつかった遊びや養育者による歌いかけ、音楽を通した体験は子どもにどんな影響をもたらすでしょうか?子どもの音楽的な行動・発達や、音楽を介した親子のコミュニケーションなど、乳幼児期の子どもと音楽とのかかわりをテーマに研究しています。

現在取り組んでいる主なテーマ

乳児における言語と音楽のピッチ変化の知覚を探る研究

音声知覚の基礎であるピッチ知覚は、言語と音楽の共通性が言われる一方、言語領域の固有性も指摘されています。知覚の発達的変化から両者の普遍性・固有性を明らかにすることを目指します。また、ピッチ知覚の発達に個人差があるとすれば、家庭での音楽経験量の関連有無についても検討します。

乳幼児期における音楽的行動の縦断的観察研究

乳幼児の発達研究を目的として収集・データベース化した記録映像を題材に、乳幼児のモノ(楽器)との関わりの中で乳幼児の探索行動が音楽的発達に及ぼす影響について研究を行っています。

児童と音楽

児童期において子どもの心や身体は豊かに成長し、社会性も発達します。個人あるいは集団による音楽活動も充実するこの時期の子どもを対象に、今日的な教育をめぐる状況をとらえつつ、音楽教育や子どもの創造的な表現活動に関する研究を行っています。

現在取り組んでいる主なテーマ

グループレッスンの音楽的効能研究

「グループの形態をとる音楽学習は社会性、協調性の発達に大きな影響を与えるとともに、個人レッスンでは習得し難い音楽能力の育成にも効能がある」という仮説に基づき、研究を行っています。

音楽レッスンを通して得られる非音楽的能力に関する音楽講師の視点(非認知能力に関する大規模調査)

音楽レッスンを通してどのような非音楽的能力を子どもが身につけているか、特に非認知能力に特化しつつ、ヤマハ音楽教室の講師の視点に基き調査を行っています。

幼児期の音楽レッスンと非認知能力獲得の関連性研究

幼児期の音楽レッスン受講による非認知能力の獲得に関し、ヤマハ音楽教室幼児科受講生と他の習い事や習い事を全くしていない子どもたちとの比較調査に基づく研究を行っています。

音楽と心身との関わり

日々の暮らしの中で、音楽が心や身体に癒やしや充足感を与え、わたしたちを元気にしてくれると感じた経験はないでしょうか。音楽と心や身体との関係について脳科学や医学的な観点から研究を行い、音楽のもつ可能性についても追求しています。

現在取り組んでいる主なテーマ

音楽体操の脳・身体への効能研究

健常者~重度認知症者を対象に、適切な運動と音楽を組み合わせた音楽体操プログラムが認知機能・身体機能の維持・改善にもたらす効果について、産学官共同にて継続的に研究を行っています。

その他調査・研究

テクノロジーのめざましい進化は、わたしたちのライフスタイルや音楽とのかかわり方に多様性や新しい可能性をもたらしました。人々の価値観が刻々と変化している今、先人たちの功績を振り返りつつ、よりよい未来に繋がることを目指して、さまざまな調査研究に取り組んでいます。

現在取り組んでいる主なテーマ

ヤマハ講師のスキル変化研究

ヤマハ講師のコミュニケーションスキルが、稼働スタート前と稼働後とで、どのように成長、変化していくのか、について科学的に検証します。併せて音楽表現においての「伝えるスキル」についても検証し、コミュニケーションスキルとの関連性も含め、検討していきます。