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研究活動支援対象者の活動レポート

フォーカル・ジストニアの演奏家の脳活動 - 機能的MRIによる検討宇都宮大学 工学部 酒井直隆 教授 インタビュー2008年02月21日 取材

横浜市立大学附属病院で、日本初の音楽家専門外来を開くかたわら、宇都宮大学や洗足学園音楽大学で教鞭を振るうなど、さまざまな分野で活躍中の酒井直隆教授(以下、酒井教授)。そんな酒井教授が進めている「フォーカル・ジストニアの演奏家の脳活動」という研究が、2006年度研究活動支援の対象になりました。その内容について横浜市金沢区にある病院の一室で、酒井教授にお話しいただきました。

治療イコール休養ではなく、練習しながらも治すことができる

酒井教授は、「音楽家の手」の専門医です。ご自身が楽器を演奏していたこともあり、障害を抱えた演奏者の心理を理解した診察をおこなっておられます。そして、その診察を受けるために、手に障害のある演奏家が世界中から訪れます。そんな患者に対して酒井先生は、休養ではなく「練習しながらの治療法」をアドバイスなさるそうです。

酒井直隆 教授

酒井: 治療のためとはいえ、演奏家にとって練習のブランクは損害。特に音大生や音大の受験生たちにとっては、その後の人生を変えてしまうかもしれないほどの大問題です。それなのに、休養後に再開してまた痛めたら、その休んだ分が無駄になってしまいます。ですから、私は「練習しながら治そう」と勧めているのです。

たとえば、手を広げることに痛みを感じている人なら、無理に手を広げるような曲を避ければ、弾き続けていられます。弾くだけでも痛いという場合には、紙鍵盤でも精神的には良いはずです。つまり、いくらでも工夫はできるし、いくらでも練習しながら治すことはできるのです。もちろん手術はほとんど必要ありません。

実際に酒井教授は、腱鞘炎や筋肉・関節の痛みなど訴える演奏家に対して同様にアドバイスし、練習を続けながらの治療に手術なしで数多く成功しています。しかし、まだ残された問題があったといいます。それが、今回の研究対象でもあるフォーカル・ジストニアでした。

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