ヤマハ音楽支援制度は2010年度より「地域音楽活動支援」をスタートし、地域への音楽普及や音楽文化向上の視点で演奏や創作の活動に取り組む音楽グループ・団体への支援を行っています。2015年度も、幅広いジャンルと活動でいずれも活発に音楽の素晴らしさを地域に伝える76件が対象となりました。今月は下記団体の活動リポートをご紹介します。
・団体名:雀宮ユースバンド(栃木県宇都宮市)
・協力:上野楽器
・実施日:2015年5月5日(火・祝) 栃木県総合文化センターサブホール
・活動内容:ブリティッシュスタイルのブラスバンド「第32回定期演奏会」
活動のきっかけは、もともと小学校の部活動で始めた金管バンドを、卒業後も続けたい(中学・高校の吹奏楽の部活ではなく)という思いから始まりました。ブリティッシュスタイルのブラスバンド(英国式ブラスバンド)は、コルネット、ホーン(バリトン、テナー、フリューゲルホルン)、トロンボーン(ユ―フォニアムを含む)、ベース、パーカッションの各セクションにより構成される金管バンドで、荘厳で柔らかく落ち着いたサウンドが特徴的です。
このユースバンドは年齢制限は無く、小学5年生から社会人まで約30人の幅広い年齢層で構成されており、親子で参加のメンバーもいます。「若者らしい向上心、謙虚な精神を持つ」という志を忘れずに週2回の練習に励んでいます。高校卒業と同時にメンバーが県外に出てしまい人数が減ってしまうことも多いのですが、演奏を聴いて新しいメンバーが入ってきたり、また受験で休団していたメンバーが戻って来たりすることがとても励みになります。
演奏会は、いつもクラシックを編曲したものとブラスバンドのオリジナル曲の2部構成ですが、観客の皆様には、ブリティッシュブラスでしか出せない独特の響きや表現をお届けしたく、また普段聴く機会が少ないブラスバンドのオリジナル曲の良さも伝えたいと思っています。
今回の演奏会も無事に終えることができほっとしていますが、2015年7月26日に東京の大田区民センターで行われる「東京ブラスバンド祭」に出演するための練習に取り組んでいます。今後は、いろいろな場所での演奏活動を続け、より多くの人にブリティッシュスタイルのブラスバンドの魅力を伝えるとともに、一緒に演奏する仲間を増やし、音楽を一生の趣味として続けることができる団員を育てていきたいと思います。また、ブリティッシュブラス発祥の地であるイギリスへ3度目の演奏旅行もしたいと思っています。