ヤマハ音楽支援制度は2010年度より「地域音楽活動支援」をスタートし、地域への音楽普及や音楽文化向上の視点で演奏や創作の活動に取り組む音楽グループ・団体への支援を行っています。2015年度も、幅広いジャンルと活動でいずれも活発に音楽の素晴らしさを地域に伝える76件が対象となりました。 今回は下記団体の活動リポートをご紹介します。
- ・団体名 :香川第九実行委員会(香川県高松市)
- ・協 力 :ヤマハミュージックリテイリング高松店
- ・実施日 :2015年11月8日(日) アルファあなぶきホール 大ホール
- ・活動内容:「2015かがわ第九演奏会」
「香川第九実行委員会」は、1986年当時、中西久米子代表をはじめとするメンバーが、芸術祭の見直しを機に、第九をやってみようということになったのが活動のきっかけです。今回で29回目の実施となります。
毎年「かがわ第九演奏会」を自主公演で開催していますが、それ以外にも12月の「丸亀町ドーム第九」や、ニューヨークのカーネギーホールで6回、ウィ-ン学友協会ホール、プラハのスメタナホール、サラエボ国立歌劇場など世界中の有名ホールでの「感動の第九」チャリティコンサートにも参加をしています。 合唱団に参加しているメンバーは小学校3年生から86歳までと幅広く、中には親・子・孫の3世代で参加されている方もいます。
今回の演奏会に向けては、いくつかの会場に分かれての15回の練習プラス3回の合同練習を実施しましたが、皆とても仲間意識が高く、それぞれが自主的な練習を心がけています。 今回は、北原幸男氏指揮の関西フィルハーモニー管弦楽団と4人の独唱の方々をお迎えし、香川第九合唱団170名と、全日本「第九を歌う会」連合会の有志100名、そして県下の中学生20名、総勢約290名の大合唱団となりました。
会場のアルファあなぶきホールは2000人の客席数ですが、開場して間もなくほぼ満席となりました。今回は優先席を多数用意して、お身体の不自由な方にも安心して席が確保できるような配慮もさせていただきました。
開演後、まず80名の合唱団員と合唱指導者が登場し、客席全員で『歓喜の歌』(第九の最後に全員で歌うため)をドイツ語で練習しまじた。その後オーケストラが入場し、1曲目の荘厳な『エグモント序曲』が演奏されました。 続く第九では、11段のひな壇に大合唱団が居並ぶ壮観な中での演奏が進み、終楽章では、観客全員が起立して一緒に歌い上げる『歓喜の歌』が会場に響き渡り、一気にクライマックスを迎えてのフィナーレとなりました。 正にステージと客席とが一体となった感動的な演奏で、長い時間拍手が鳴り止むことはありませんでした。
これからの予定は、今年はベトナムのハノイでの公演、また来年はシンガポールでの公演を予定しているため、更に頑張っていきたいと思います。