「ジュニアオリジナルコンサート(JOC)ワークショップ2015」を、2015年8月19日~21日の3日間にわたり開催しました。「JOCワークショップ」は、毎年8月にヤマハリゾートつま恋(静岡県掛川市)で実施しており、14回目となる今年は、全国各地のヤマハ音楽教室で学ぶ小・中学生の中から、曲作りに積極的に取り組む子どもたち36名と担当講師が参加しました。
まず初めに行われたのは、名田綾子氏による「鑑賞講座」。この日の夜に開催される「JOC in つま恋2015」の演奏曲から3曲を取り上げ、作品の魅力や聴きどころを、資料やピアノによる演奏を交えながら解説しました。同じヤマハ音楽教室で学ぶ子どもたちの作品が、どのように工夫され創られているのか、熱心に耳を傾け、配布されたテキストにメモを書き込む姿が印象的でした。
「鑑賞講座」終了後に行われた「JOC in つま恋2015」では、このコンサートのために全国から選ばれた11組の子どもたちが、ピアノやエレクトーンのソロ演奏、連弾、アンサンブル演奏など、多彩な演奏形態による作品を披露し、ワークショップに参加した子どもたちと講師がコンサートを鑑賞しました。出演者全員が、演奏前に自分で作品を紹介。「悪魔の音程とも呼ばれる増4度を使い、不気味さを表現しました」といった解説や、「大好きなたんぽぽの様子を思い浮かべながら、曲を創りました」など、曲に込めた思いを語りました。子どもたちの熱演に、会場から温かな拍手が贈られました。
2日目は東京藝術大学OBによる「楽器法講座」が行われました。木管楽器、金管楽器、弦楽器の3コーナーに分け、それぞれの楽器の特徴や得意な音域、様々な奏法について、演奏を交え解説しました。金管楽器のコーナーでは、トランペットで使用する「ミュート」を紹介。ミュートを付けることでトランペットの音色が変化する様子に、子どもたちは興味津々の様子。初めて間近で見る楽器も多く、生演奏が聴ける貴重な場となりました。
2日目午後からは、鳥居達子氏、名田綾子氏による「即興演奏レッスン」。広原かおり氏、松内愛氏による「アンアンブルレッスン」が行われました。「アンサンブルレッスン」では、子どもたちが6名ずつのグループに分かれ、プロの奏者とのアンサンブル体験を通し、呼吸やタイミングなどアンサンブルならではの要素を学びました。3日目は西岡瞳氏による「創作講座」が行われ、楽曲の構成「3部形式」について演奏を交えながら分かりやすく解説されました。
2泊3日のワークショップは、各種講座やコンサートなど盛りだくさんの内容で、今後の演奏や創作活動をしていくうえで貴重な経験となりました。また、音楽面だけでなく、ヤマハ音楽教室に通う仲間と過ごした3日間は、夏休みの忘れられない想い出となりました。