ヤマハ音楽支援制度 「地域音楽活動支援」対象活動リポート
ヤマハ音楽支援制度は2010年度より「地域音楽活動支援」をスタートし、地域への音楽普及や音楽文化向上の視点で演奏や創作の活動に取り組む音楽グループ・団体への支援を行っています。2011年度も北海道から沖縄まで全国で60件の支援が決定し、この4月からの活動が始まりました。今号では2010年度の支援対象から3つのグループの活動をリポートします。
新潟県
- グループ・団体名
- 音楽とお話 すいかのたね
- 実施日
- 2011年3月21日
- 支援活動テーマ
- 音楽とお話 すいかのたねコンサート
視覚からも楽しめる音楽との出会いを子どもたちに

4人のチームワークが創り出す楽しいステージ
「すいかのたね」は音楽講師仲間に元幼稚園教諭の知人を加え、「子どもたちに視覚的にも音楽を楽しんでもらおう」と、手作りのパネルシアターを使ったお話と音楽(歌・ピアノ・エレクトーン)のステージを行う女性4人のグループです。代表を務める遠藤美代子さんの息子さんの保育園で行ったコンサートがきっかけとなって、以来14年、幼稚園や保育園を中心とした活動を続けてきました。
ホールでのコンサートは支援を受けた今回で2回目。明るくテンポのよいステージからの語りかけに、客席の子どもたちはすぐに引き込まれ、「たのしいね」「パンのマーチ」などの童謡、オリジナルの歌やお話に、歌声や手拍子を合わせていました。ホールならではのブラックライトを使ったパネルシアターで「雪女」の物語が幻想的に浮かび上がるなど、手作りパネルと音楽が織りなす豊かなイメージの世界に、「もっと広めてほしい」「あたたかい心をもらった」と感激の声が上がりました。「長く歌い継ぎたいと思える“いい歌”を楽しく提供して、音楽が好きな子どもが増えてほしい」というメンバーの皆さんの思いが伝わるコンサートでした。
協力楽器店:(株)北越楽器
愛知県
- グループ・団体名
- 八千代病院ボランティア オリーブの会 演奏ボランティアグループ
- 実施日
- 毎週日曜日
- 支援活動テーマ
- 院内コンサート
毎週開催ロビーコンサートで病院の雰囲気を明るく

患者さんのリクエストにこたえることもあり「よかったよ」の声が励みに
安城市・八千代病院のボランティアグループ「オリーブの会」、その活動のひとつが毎週日曜日のロビーコンサートです。エレクトーン指導者の石塚智子さんが始めたボランティア演奏が、講師仲間や地元の音楽愛好者に広がり、100名以上のメンバーが交代で出演して支える活動となりました。内容はエレクトーン、ヴァイオリン、コーラス、トーンチャイム、詩吟など、バラエティ豊か。入院されている方に音楽を楽しんでもらい、治療に向かうパワーや慰めになればという思いはもちろんですが、病院が演奏を発表する場を提供することで、地域の演奏者同士の輪も広げる有意義なものとなっています。
週1回の活動になって11年。「無理をしないことで自然に続けられた」と石塚さんは言います。コンサートは当日の出演者が仕切り、体調が悪い時、仕事が忙しい時には代わる人がいる、「がんばらないこと」が継続の原動力です。
コンサートの内容も肩肘張らずに楽しく聴けるものを心掛け、高齢者が多い患者さんが歌える曲を必ず入れるようにしているとのこと。取材に伺った日も、昭和の青春歌謡や時代劇メドレーを口ずさむ皆さんの明るい表情が見られました。
協力楽器店:ヨモギヤ楽器(株)
大阪府
- グループ・団体名
- 阿武山音楽会
- 実施日
- 2011年1月30日
- 支援活動テーマ
- 第9回 阿武山音楽祭〜みんなでつくる100人の大合奏〜
大アンサンブルの楽しさがつなぐ地域の輪

183名の演奏者が並ぶ様子は圧巻!
高槻市立阿武山小学校の講堂に、過去最高の183名の参加者と立ち見も出るほどのお客様が集まった迫力満点の音楽祭!
2002年に同校のPTAが母体となって始まった活動の中心は、今も子どもたちです。楽器を習っている子どもだけでなく、ピアニカやリコーダー、コーラスで多くの子どもたちが参加、組曲「展覧会の絵」などを演奏しました。
「子ども中心だからこの程度という限界を設けたくない」という音楽監督の福留敬さんの思いを、プロのミュージシャンも加わる大人の参加者たちも共有し、真剣に取り組むことで得られる音楽の楽しみを大切にしています。編曲も様々な楽器がアンサンブルの一翼を担うよう意識され、その楽しさを知った子どもたちが中学生になって吹奏楽部に入るなど、この経験が大きな財産となっています。また子どもたちへのメッセージとして、平和や命の尊さをテーマにした選曲も行い、この日もゆずの「ワンダフルワールド」の演奏が大きな感動を呼びました。
「音楽のジャンルの垣根を越えた交流の場でもあってほしい」と語る福留さん。そこには、楽しく参加できたという声がつなげてきた地域の音楽の輪がありました。
協力楽器店:井村楽器

