活動リポート:児玉 隼人(トランペット)

児玉隼人

2024年度、2025年度の支援対象者で、現在カールスルーエ音楽大学のプレカレッジに在籍されている児玉隼人さんにお話しを伺いました。

現在勉強していること

現在、ドイツ・カールスルーエ音楽大学のプレカレッジに在籍しています。
ラインホルト・フリードリヒ先生のもとで、トランペットを専攻し、ソロ、オーケストラ、室内楽を中心に学びながら、ピアノや声楽、バロック音楽、現代音楽など、幅広い分野に取り組んでいます。
現在は先生のご自宅に住まわせていただき、日常生活の中での音楽との向き合い方や考え方を、間近で学べるとても恵まれた環境で生活しています。
バロック音楽から現代音楽までを一貫して学べることは、まだ16歳の自分にとって新しい発見の連続で、音楽家としての視野が大きく広がっていると感じています。

カールスルーエ音楽大学カールスルーエ音楽大学

クラスの様子クラスの様子

音楽を始めたきっかけ

音楽を始めたきっかけは、5歳のクリスマスにコルネットをプレゼントしてもらったことです。

5歳のクリスマス左

5歳のクリスマス右

5歳のクリスマス

最初はおもちゃのような感覚で楽器を吹いていましたが、楽器を始めて半年ほど経った頃、世界的トランペット奏者であるアンドレ・アンリ氏の生演奏を聴く機会がありました。
その演奏を初めて聴いたときの衝撃は今でも忘れられません。終演後に楽屋でお話しする機会があり、「いつか一緒にデュオコンサートをしよう!」と声をかけていただきました。

アンドレ・アンリ氏に会った日左

アンドレ・アンリ氏に会った日右

アンドレ・アンリ氏に会った日

その「約束」が、今も自分の中で大きな目標となり、トランペットを続ける原動力になっています。この体験が、音楽家になりたいと思うようになった原点です。

印象に残った経験

10歳のとき、ラインホルト・フリードリヒ先生が広島交響楽団と共演された際に初めてお会いし、レッスンを受けました。そのとき、先生の音楽やお人柄に強く惹かれ、「いつか必ずこの先生のもとで学びたい」と思うようになりました。

ラインホルト・フリードリヒ先生に初めてお会いして、レッスンをしていただいた時左

ラインホルト・フリードリヒ先生に初めてお会いして、レッスンをしていただいた時右

ラインホルト・フリードリヒ先生に初めてお会いして、レッスンをしていただいた時

現在はその願いが叶い、先生と生活を共にしながら学んでいます。先生は、どの時代の作品も「その作曲家が生きていた時代の言葉」で語るように演奏される方で、演奏技術だけでなく、音楽に向き合う姿勢そのものから多くのことを学ばせていただいています。

ラインホルト・フリードリヒ先生のレッスン左

ラインホルト・フリードリヒ先生のレッスン右

ラインホルト・フリードリヒ先生のレッスン

また、ドイツに来てから教会で演奏する機会があり、教会の響きに大きな感動を覚えました。教会の空間は音楽を自然に支えてくれ、心の底から音楽ができていると感じました。この体験を通して、当時の楽器や解釈で演奏されていたバロック音楽に、より強い興味を持つようになりました。

家の隣の教会での写真家の隣の教会での写真

スイスでの本番スイスでの本番

オーケストラの本番オーケストラの本番

一方で、現代音楽にも初めて本格的に触れ、今まで聴いたことのない響きや表現に出会っています。難しさもありますが、トランペットにとってとても大切な時代だと感じており、バロックと現代の両方をこれからさらに深く学んでいきたいと思っています。

今後の目標

今後の大きな目標の一つは、オーケストラ奏者としての経験を積むことです。現在はソロを中心に活動していますが、オーケストラの中でトランペットが果たす役割に強い魅力を感じています。
まずはヨーロッパのオーケストラアカデミーに入り、実際の現場で多くの経験を積みたいと考えています。そのためにも、音楽だけでなく語学力がとても重要だと感じており、毎日ドイツ語の勉強にも力を入れています。
将来は、ソロ、オーケストラ、室内楽、そしてバロックから現代音楽まで、幅広く音楽に向き合える演奏家になることが目標です。

今住んでいる村今住んでいる村

自宅の前で自宅の前で

児玉 隼人(HAYATO KODAMA)さん プロフィール

  • 2009年 北海道釧路市生まれ
    5歳からコルネットを吹き始め、9歳から本格的にトランペットを始める
  • 2024年 第39回日本管打楽器コンクールトランペット部門において、全部門での史上最年少で第1位
    文部科学大臣賞、東京都知事賞を受賞、併せて特別大賞(内閣総理大臣賞)受賞
  • 2025年 第6回ウィーン国際音楽コンクール金賞、第3回コダーイ国際音楽コンクール第5位受賞
    その他にも、日本ジュニア管打楽器コンクール、日本クラシック音楽コンクール、大阪国際音楽コンクールなど、数々のコンクールで優勝している
    これまでに、N響、読響、東響、東京フィル、新日本フィル、札響、山響、仙台フィル、群響、名古屋フィル、大阪響、日本センチュリー響、広響等と共演
    2026/2027シーズンでは、都響、日本フィル、オーケストラアンサンブル金沢、関西フィルと共演予定
    「クラシック音楽館」「クラシックTV」「題名のない音楽会」「EIGHT-JAM」「日曜日の初耳学」など、多くのテレビ番組に出演している
    これまでにトランペットを松田次史、辻本憲一の両氏に師事、その他にも、イエルーン・ベルワルツ、セルゲイ・ナカリャコフ、ガヴォール・タルケヴィー、クリストファー・マーティンの各氏など、著名な奏者のレッスンやマスタークラスを多数受講
    第7回服部真二音楽賞《Rising Star》を受賞
  • 2025年2月に1stアルバム「Reverberate」をリリース、同年8月には、自身初となる全国ツアー7公演を開催。2026年9月には、サントリーホール大ホールでのリサイタルを予定している
    現在、カールスルーエ音楽大学のプレカレッジにて、ラインホルト・フリードリヒ氏に師事