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ヤマハ音楽支援制度

2014年度「音楽奨学支援」「留学奨学支援」授与式

4月25日、ヤマハ音楽支援制度の「音楽奨学支援」(優れた音楽能力を有し、将来音楽分野で活躍が期待できる若手音楽家への支援)、および「留学奨学支援」(海外の教育機関に留学し、演奏家・作曲家を目指す人への支援)の2014年度認定証授与式がヤマハ音楽振興会本部で行われました。本年度支援対象者として選ばれたのは、音楽奨学支援9名、留学奨学支援5名で、対象者には学習および留学のための奨学金が支給されます。
式では、まずヤマハ音楽振興会の梅村充理事長がお祝いの言葉を述べ、一人ひとりに認定証を授与。その後、各人がそれぞれ今後の抱負や目標を交えながら、奨学生に選ばれた喜びを語りました。

音楽奨学支援

石田成香さん
16歳/山口県出身/山口県立山口中央高等学校2年/専攻:ピアノ

私は今までアメリカやオーストリアのセミナーやコンクールに参加し、本当の音楽の素晴らしさとは何なのかということを肌で感じながら音楽を学び続けてきました。しかしながら学ぶべきことはまだたくさんあり、高校2年生になった今、これからの進路について真剣に考えなければならないと考えております。そんな中、ヤマハの奨学生に採用していただきまして、海外に留学したいという思いが強くなりました。今私は、大きく夢を持ち、希望に胸をふくらませています。人々に感動を与え、心に残り続ける演奏ができるピアニストをめざして、これからも努力していきたいと思っています。

桑原志織さん
18歳/東京都出身/東京藝術大学1年/専攻:ピアノ

この春私は高校を卒業し、大学生となりました。思い返すと、高校の3年間は、様々な経験を積むことで、自分の音楽に対する姿勢や考え方が大きく変わった時期でもありました。高校2年生の時に参加した浜松国際ピアノコンクールでは、正確に演奏するだけでは音楽として不十分であるということを痛感させられましたし、また師である伊藤恵先生からは、演奏家として大切なことをたくさん教えていただきました。これからは自分の音楽をより深めていくために、いただいた奨学金で海外のマスタークラスやコンクールを積極的に受け、知識や感性を磨いていくための経験を数多く積んでいきたいと思っております。

片岡健人さん
18歳/東京都出身/東京藝術大学1年/専攻:ピアノ

僕はこれまで多くの国際コンクールで演奏をきいてきましたが、出場者1人ひとりの個性が光り、細部まで熟考され魂のこもった1音1音にふれるにつけ、自分の未熟さを痛感してきました。今後は、奨学支援を利用し、これまで以上に深く真剣に勉強し、聴き手の感情を揺さぶるピアニストをめざしたいと思っています。また僕は3歳からヤマハ音楽教室で学んできたのですが、そこで身についたソルフェージュやアンサンブルの力は、伴奏や室内楽をする際とても役立っています。自分はソロしかできない、この作曲家は向いていない、と決めつけるのではなく、これから様々なことにチャレンジしていきたいです。

中川真耶加さん
20歳/愛知県出身/東京音楽大学ピアノ演奏家コース3年/専攻:ピアノ

上京して2年、大学生活も折り返しを迎えました。多くの人々との関わりも深くなり、様々な音楽にふれる機会、また演奏させていただく機会も増え、日々たくさんの刺激を受けています。そのような生活の中で音楽に対する思いも強くなっていき、演奏を聴いてくださる方々に、音楽の素晴らしさや自分の考えを伝えていきたいと思うようになりました。私は、曲の深い部分で感動を与えられる演奏家になりたいと思っています。そのために学ぶべきことは山ほどありますが、今回奨学生に選んでいただいたことに対する感謝と責任を持ちながら、多くの経験を積み、自分自身と音楽を磨いていきたいと思います。

安田理沙さん
14歳/愛知県出身/名古屋市立川名中学校3年/専攻:ヴァイオリン

昨年モスクワの国際コンクールを受けた際、ある参加者の演奏を聴いて、1音だけで鳥肌が立つという経験をしました。指が完璧に動いても、どんなにむずかしい曲が弾けたとしても、それだけではいけないのだと強く思いました。私の出す音は、私の心を歌っているのです。その人の出す音は、その人のすべてを表しているのです。自分自身の成長につれて、音楽も磨かれていくのだと思います。これからはいろいろな経験を積み重ね、もっと私の音楽の心を豊かにしていきたいです。そして、私の演奏を聴いてくださった方の心が温かくなるように、音に対して、また人に対しても温かく接することを心がけたいと思います。

北川千紗さん
17歳/岐阜県出身/東京藝術大学附属音楽高校3年/専攻:ヴァイオリン

私は上京して3年になりますが、このような支援をしていただき、さらに音楽を続ける環境を作っていただけたことにとても感謝しています。これからももちろん今までとなんら変わらずに精進していくつもりですが、やはりある種の自覚を持って生活していく必要があると思っています。音楽の世界は決して甘くないことを念頭に置き、この環境を生かしながら、これからも強くしなやかに音楽と向き合っていきたいです。そしてたくさんの人と出会い、音楽観とともに価値観や人生観を学び、今よりももっと大きな自分に成長していきたいと思っています。

坪井夏美さん
20歳/アメリカ・ニューヨーク出身/東京藝術大学3年/専攻:ヴァイオリン

昨年は、海外を含めたいろいろな場所で多くの方と演奏する機会をいただき、同世代の演奏家の新鮮な表現や強い意志を持った音楽にふれることができました。そんな中で私は、自分らしい表現とはなにか、それはどのような音でどんな歌い方をすれば伝えられるのか、これまで以上に考えるようになりました。今年は、より深い、内面からわき出てくるものを音に素直に表せるよう技術を磨き、国内外のコンクールに参加して成長していきたいです。また室内楽やオーケストラにも積極的に取り組み、様々な年代の方に演奏を聴いていただき、クラシック音楽の素晴らしさを伝えていけるよう努力したいと思っています。

住谷美帆さん
18歳/茨城県出身/東京藝術大学1年/専攻:サクソフォーン

サクソフォーンをはじめた頃、あるCDを聴いて、こんな素晴らしい音色が人間に出せるのかと強く心を揺さぶられました。その日以来、自分もあんな音を出したいと思い、日々努力を重ね練習をしてきました。今では、昔自分がそう思ったように、私の演奏を聴いた誰かが刺激を受けて、頑張ろうと思えるきっかけになれたらいいなと思っています。今後の目標としては、アカデミーに積極的に参加し、技術面、芸術面ともにレベル向上を図り、それを生かしてコンクールでよい成績が残せるよう頑張りたいと思います。

西原亜子さん
19歳/香川県出身/東京藝術大学2年/専攻:サクソフォーン

大学に入学し1年がたちました。その間、いろいろな演奏の機会を通して、自分はまだまだ未熟な点が多いと感じてきました。音楽は、自然や、人と人とのつながりといったものから多くの影響を受けると思います。だから、音楽以外のいろいろな経験をすることが、人の心を動かす演奏につながるのかなと最近感じています。私にとって音楽はなくてはならないもの。うまくいかないこと、苦しいことも多いですが、一方で何ごとにも代えがたい喜びや達成感が音楽から得られるのも事実です。これからは、コンクールやセミナーに積極的に参加し、視野の広い演奏家になれるよう努力していきたいと思っています。

留学奨学支援

中川愛梨さん
22歳/香川県出身/チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院(桐朋学園大学卒業)/
専攻:ピアノ

9月からモスクワ音楽院に留学します。大学3年生の時にモスクワの国際コンクールに参加する機会を頂き、その時の経験――舞台上での経験は勿論、それ以外の、寮での生活や、ロシアの広大な草原を車窓から眺めながらチャイコフスキー晩年の地を訪れたことなど、全ての出会いと経験が私の心の中に宝物のように残りました。その時、もう一度モスクワで勉強したいと強く感じ、このたび留学するきっかけとなりました。ロシアには、実に濃い音楽の血が脈々と流れています。その血を少しでも自分の中に取り入れ、いつか強烈な顔を持った演奏ができるよう日々努力致します。

酒井有彩さん
25歳/奈良県出身/ベルリン芸術大学大学院国家演奏家コース(ベルリン芸術大学卒業)/
専攻:ピアノ

私と音楽の出会いは、ヤマハ音楽教室の3歳児ランドでした。はじめてジュニアオリジナルコンサートで大きな舞台に立たせていただいた時、音楽を奏でる喜びを心から感じたことを今でも鮮明に覚えています。
パリとベルリンで勉強し、ヨーロッパ生活も6年になりますが、同じヨーロッパで隣の国であっても、言葉や街の景観だけでなく、空気の香り、空間の響きなどが異なり、私に沢山のインスピレーションを与えてくれます。
最近「音楽は人生を賭けるに値する。しかし人生は音楽を極めるには十分ではない」というラフマニノフの言葉が身にしみるようになりました。
魅力あふれる音楽を奏でていけるよう努力を重ねていきたいと思います。

正戸里佳さん
25歳/広島県出身/パリ国立高等音楽院(桐朋女子高校卒業)/専攻:ヴァイオリン

この度は奨学生に選んで頂き、本当に有難うございます。パリ国立高等音楽院という文化の都に位置する場所で留学を続けることが出来ますことを心より感謝申し上げます。これからは、きちんとした演奏が出来るというレベルから一歩踏み出し聴いてくださる方の心に届く演奏が出来るようになるため、与えて頂いたこの機会に全力投球致したいと存じます。今後共どうか宜しくお願い申し上げます。
(授与式は欠席でコメントのみ)

©熊谷武二

堀江牧生さん
23歳/大阪府出身/
チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院(東京音楽大学付属高校卒業)/専攻:チェロ

この度は奨学生に選んでいただき大変感謝しております。
音楽の勉強には終わりがなく、毎日練習しては立ち往生のくりかえしですが、私の側にはチェロがあり、私以上に必死になって音を出してくれています。
そしてどんなに辛い時でも、支えてくれる大切な方達がいらっしゃることを考えると、自分がいかに幸せな人間かを痛感するのです。
音楽を通して幸せになった私は、音楽を通してご恩返しがしたい、そのためにはどこでどんな演奏をするときも「いい音楽がしたい」、この気持ちを忘れずに生きていければと思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。
(授与式は欠席でコメントのみ)

吉村結実さん
24歳/大阪府出身/国立パリ地方音楽院(東京音楽大学卒業)/専攻:オーボエ

パリでの留学生活も半年が経ちました。レッスンや毎月行われるクラスの発表会では他の学生からたくさん刺激を受け、充実した毎日を過ごしています。まだまだ慣れないこともたくさんありますが、こうして勉強できることへの感謝の気持ちを忘れず、限られた時間の中で何事にも積極的に挑戦していきたいと思います。そして世界で認められる音楽家になれるよう、日々精進して参ります。
(授与式は欠席でコメントのみ)

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