ピアノ個人レッスン用教材『ピアノスタディ』は、長年にわたって培われたヤマハ音楽教室の指導ノウハウを盛り込んだ画期的な教材として、多くのピアノ指導者から高い支持を得ています。このシリーズにピアノ名曲集『NEWピアノスタディ レパートリーコレクションズ I~Ⅲ』が新たに加わりました。
「幅広い時代様式の楽曲からの選曲」、各曲についた「テクニックや表現育成のためのドリル」「曲へのワンポイントアドバイス」「全曲収録の観賞用CD」「ヤマハグレード、ヤマハピアノコンサートグレードの課題曲の収載」などの特長を持つこの曲集は、楽しく弾きながら自然に演奏力が身につく内容で、発表会などでお薦めの曲も満載。1月の発売以来、大きな反響を呼んでいます。
この「レパートリーコレクションズ」の発刊を記念したトーク&コンサートが、2015年3月24日、付属CDの演奏を担当したピアニストの浦壁信二氏、渚智佳氏を迎え、PSTA*指導者を対象に、ヤマハホール(東京都中央区)で行われました。コンサートでは、浦壁氏、渚氏が曲集の中からセレクトした曲を、コメントやアドバイスを交えながら演奏。また曲集の印象やイチオシの曲などについてのミニ・インタビューも行われ、集まったお客様は、お2人の演奏とトークに熱心に聴き入っていました。
*PSTA(piano-study-teachers’ association)は、ピアノ個人レッスン指導者のためのヤマハ音楽振興会のサポートシステムです。
『レパートリーコレクションズ』について ~浦壁信二&渚智佳氏 ミニ・インタビュー~
―― 『レパートリーコレクションズ』について、どのような印象を持たれましたか?
渚 おなじみの曲がたくさん収載されていますが、その中にショパンの『プレリュード ホ短調』があったりして、「こんな曲も入っているんだ…」と、いろいろな曲の世界に目が開かれる思いがしました。
浦壁 そうですね。収載されている曲が非常にバラエティーに富んでいるので、選択肢が広がる。何より弾いていて楽しいですね。
―― その多彩な曲の中で、イチオシの曲というのは?
渚 どれか1曲というのは難しいですが、強いて言うなら『エリーゼのために』。誰もが知っていて弾いてみたいと思う曲ですが、やはりそれだけの価値がある名曲だと思います。
浦壁 バッハの『小プレリュード ハ長調』は、難易度が低いわりによくできた曲だと思います。バッハというと『インヴェンション』で挫折してしまう人も多いのですが(笑)、この曲は導入にちょうどいいのではないでしょうか。
―― 最後に、練習の際のアドバイスをいただけますか。
渚 ピアノの練習は孤独ですが、だからこそ曲の中に楽しみを発見することが大事だと思います。想像力を膨らませながら曲に取り組むと楽しくなってきますよ。
浦壁 練習というと、どうしても「弾く」ことだけが重視されてしまいがちですが、実は「聴く」ことが大切なのです。自分がどんな音を出し、どんなふうに弾いているか、聴くことを意識しながら練習されることをお勧めします。
トーク&コンサート終了後に、お2人のサイン会も行われました。