研究活動支援対象者の活動レポート

幼児の歌記憶に音楽要素が与える影響 脳波PSD法による検討お茶の水女子大学 大学院 博士後期課程 松﨑真実 さん インタビュー2015年01月27日 取材

音楽が他教科に与える影響について、今後も関連性を探っていきたい

今回の実験では、多くの音楽要素と他要素との関連性を探るため、実験範囲を3歳から6歳に設定しました。今後は関連性が見られた個所に実験範囲を絞り込み、関連性などを再度考察したいと考えているそうです。

松﨑:実験項目を絞り込めば、より正確なデータが収集できると思いますので、今後はその方針で進めたいと思います。また、今回の実験では、被験者が幼児ということもあり、課題を繰り返すのが難しいという問題が浮上しました。やはり、幼児に長時間音楽を聴かせ続けることは難しいですが、それでも今後も幼児を対象にした実験を続けたい。1時間にも及ぶ実験に頑張って付き合ってくれた子どももいましたが、今後はそういったストレスをなくしてあげたいですね。そして、これらの研究結果を教育現場など現場での実践に活用することも大きな目標です。

松﨑真実 さん

海外では、算数を学ぶ際に音楽のリズムを活用するケースも存在しますし、さまざまな教科の学習に音楽を役立たせることができると思います。今後は、音楽が他教科の学習に活かされるような方法を開発し、現場と連携していきたいと考えています。

松﨑:音楽が情操教育のみでなく、他教科に与える影響に関する研究は、これから日本でニーズが高まってくるジャンルではないかと思っています。子どもが幼いうちは塾で学習させるよりも、外遊びなどを楽しんだり、音楽など情操教育を施した方が良い、そのことが結果的にほかの能力につながっていくと個人的には考えています。これまで私の実験に協力してくださったたくさんの方々の気持ちに応えるためにも、これからも子どもの音楽記憶と音楽能力の探求や実践を続けていきたいと思います。

支援対象者プロフィール(取材時)

松﨑真実 さん

お茶の水女子大学 大学院 博士後期課程2年

支援対象研究

課題名
幼児の歌記憶に音楽要素が与える影響 脳波PSD法による検討
研究期間
平成25年4月~平成26年3月