
続いて、国内外で活躍しているヤマハ音楽教室出身アーティストが、大友直人さん指揮の東京交響楽団と共演。エレクトーンプレイヤーの渡辺睦樹さんがこの日演奏した曲は『Comical Train』。
彼が11歳のときの作品で、ヤマハ音楽教室のテキストにも採用されており、オーケストラとのファンタジックな共演が実現しました。また、教室に通っていた子ども時代をこう振り返ります。「教室に行くのが楽しみで、早く行き過ぎて1つ前の時間のクラスに入ってしまったこともありました。ヤマハの魅力は、たくさんの仲間たちに囲まれて学べること。仲間たちから刺激を受け、さらに興味が深まりました」。
次に披露されたのは、映画・ドラマ・CMなどの音楽を手がける作曲家・大島ミチルさんの3作品。
NHK連続テレビ小説「あすか」のテーマ曲となった『あすか~風笛(Asuka)』では清々しいメロディー、映画『Godzilla VS. Mecha-Godzilla』のテーマ曲では大地が轟くような重厚感、『アルトサックスと管弦楽のための断章より 第1楽章』では生命力に満ちた幻想的な世界で観客を魅了しました。(写真は司会・久保純子さんのインタビューに答える大島ミチルさん)
最後は、第12回チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門において、女性として、また日本人として初めて第1位を獲得した上原彩子さんが登場。
コンクールでも演奏したチャイコフスキーの『ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23』を熱演しました。上原さんはコンクールを振り返り、「会場には審査員よりも耳が肥えたおじいさんおばあさんがたくさんいて、雰囲気がピリピリしていて、舞台に立つだけでも怖かった。でも、私が舞台から降りてもずっと拍手してくださって感動しました」と、当時の思い出を語りました。また、「毎日の練習で『少しでもうまくなった』と感じられることが大切です。これからも楽しんでレッスンを続けてほしい」と、子どもたちにメッセージを贈りました。
若く未来の可能性を秘めた才能、花開き実を結んだ才能――それぞれが紡ぐ独特の表現世界が会場の人々を魅了し、盛況のうちに幕を閉じました。ヤマハ音楽振興会は、創立以来の変わらぬ理念とこれまで培われたノウハウを生かし、これからも音楽を通じ豊かな社会づくりへ貢献してまいります。
なお、コンサートの模様がテレビ放映されます。ぜひご覧ください。
- 番組タイトル:ヤマハ・ガラ・コンサート ~未来へつなぐ音楽の心~
- 放送日時:2016年7月2日(土)13:00~13:54 BS朝日
- 再放送日時:2016年7月24日(日)11:00~11:54 BS朝日