エレクトーンのみならず、日本のキーボード界を代表するトップアーティスト窪田宏が、2015年12月9日にソロアルバム「Vocalize」をリリース。ソロとしては約11年ぶりとなるこのアルバムの発売を記念したコンサートが、2016年1月14日(木)大阪 umeda AKASO、1月15日(金)名古屋 クラブクアトロ、そして1月22日(金)には東京 マウントレーニアホール渋谷で開催された。ツアー最終日、東京でのコンサートの様子をレポートしよう。
会場はJR渋谷駅にほど近いマウントレーニアホール渋谷。開場されるやいなや、窪田ファンがギッシリと詰めかけた。女性ファンだけではなく、男性ファン、エレクトーンのレッスンに通っていると思われるような小・中学生の姿もチラホラ。まさに老若男女、窪田のファン層の幅広さを感じさせる。
そして開演のほぼ定刻、客席が暗転すると窪田が1人で颯爽と登場、アルバムタイトルでもある『Vocalize』を弾き始めてコンサートがスタートした。たった1台のSTAGEA ELS-02Cでの演奏だが、会場を圧倒するようなサウンドが生み出されてくる。ベースソロのパートでも迫真のソロプレイを見せつけ、客席も1曲目から手拍子で盛り上がりを見せた。
そして2曲目からは「Vocalize」に参加した女性ボーカル、Miyukiが登場。ラップ調のファンキーな『Kool Tune』そして「Vocalize」に収録された『Chance!』しっとりしたバラード『Kindness』を次々に歌い上げる。バラードでは窪田が特注で赤くカラーリングされたD-DECKを演奏し花を添える。MCでは「大阪・名古屋でのライブを終えて家に帰ったら19時間も寝てしまいました」と笑わせるMiyukiだが、伸びやかで美しく、そして力強さをも感じさせる歌声は感動的だった。