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コロコロとした変化に富み、原曲とは印象をガラリと変えたバッハの『Wit Minuet』やストリングスサウンドの繊細な表現に惹き込まれた『暁の光にも似て』などをはさみ、本人曰く「体力勝負」(!)のラスト3曲へ。自然の驚異と抗うことのできない人間の小ささが、予測不能の旋律やリズムで表現されているかのような『Natural Marvel』、壮大なスケール感の『Sound Gallery』、そしてコンサートタイトル曲『Diffusion Spectrum』。フレーズが追いかけ合うようなスリリングに疾走する現代曲からは、圧倒的なエネルギーが放たれた。
アンコールには懐かしいヒット曲集「5セレクションズ」からの『Black Hole』が、STAGEA02サウンドで、効果音もたっぷりの新鮮&ゴージャズなデジタルロックなナンバーにお色直し。たっぷり全18曲のプログラムの最後を、華やかに飾った。
折しも「春の嵐」と呼ぶのがぴったりの天候に見舞われたバレンタインデーだったが、スタジオの中は平部の放つ音の嵐……というと大荒れのようだが、残響の効果までしっかりと類推されたようなひとつとして無駄がなく、洗練された音が満ちあふれる、充実したコンサートとなった。
文:神田麻央