
国内外で展開しているジュニアオリジナルコンサート(JOC)から選ばれた子どもたちによる、インターナショナルジュニアオリジナルコンサート(IJOC)。第46回を迎えた本年は、2017年8月22、23日の2日間にわたりヤマハホール(東京都中央区)で開催しました。イギリス・アメリカ・インドネシア・マレーシア・中国・日本から14組の子どもたちが出演し、国際色豊かなステージとなりました。
コンサートは、前田千穂さん(9歳)と共演者の市原優香さん(12歳)による、ピアノ連弾『レッツ・ゴー!一輪車』からスタート。大好きな一輪車をテーマに、くるくる回ったり転びそうになったりうまくいかなくて落ち込んだり…色々な気持ちを表現した息のあった演奏に、場内が和やかな空気に包まれました。

キラキラの衣装を身に付け登場したのは、中国のジンヨンシャンさん(9歳)。お父さんが話してくれた北極星の物語をもとに作曲したという『北极星』を、エレクトーンソロで披露しました。
瀬在こころさん(9歳)は、レッスンでソナチネを弾き、もっと勉強して上手になりたいと思い作曲したという『小鳥たちのソナチネ』をピアノソロで。続いて登場した川岸亜悠子さん(13歳)は、『CONFLICT~ヴァイオリンとピアノのための~』を、ヴァイオリンの共演者中川紗優梨さん(14歳)と演奏し、日々の生活で生まれる不安や迷い、喜びや怒りなどの葛藤を、ヴァイオリンとピアノの対比で表現しました。

ここで、IJOC恒例の即興演奏コーナー。与えられた課題(モチーフやテーマ)をもとに、その時感じたことを即座にその場で1曲にまとめて演奏します。今回はヤマハ音楽教室出身の西村由紀江さんが登場し、2つのモチーフを提示。瀬在こころさんが再び登場し、モチーフの一つを選択し即興演奏を披露すると、客席から盛大な拍手が贈られました。
続いて登場したアメリカのルーク ホアンさん(14歳)は、人々が学校や仕事から帰って週末をのんびりと過ごす楽しみをテーマに、ビブラフォンの明るくカラフルな音に合わせてアレンジしたという『Saturday Procrastination』をピアノとビブラフォンのアンサンブルで。演奏後のインタビューでは「普段のレッスンは、グループのみんなそれぞれが持っている音楽との出会いがあって楽しい」「創作は生きる歓びです」と語りました。
インドネシアのレイチェル エブリンさん(12歳)は、ディズニーのムーランからインスピレーション受け、家族や人々を自由にし、王国を悪の手から取り戻す戦いを表現したという『The Return of Princess』を、エレクトーンソロで。勇気、情熱が伝わるパフォーマンスに、場内から盛大な拍手が贈られました。

この日最後のステージは、進士知雅さん(写真右15歳)と共演者の渡邉正紀さん(12歳)によるエレクトーンアンサンブル曲『はるにれの樹』。四季を通じいろいろな表情を見せてくれるはるにれの木を見たときの感動を、ティンパニなどの打楽器も加わり見事に表現。壮大な演奏を披露しました。