第45回インターナショナルジュニアオリジナルコンサート(IJOC)
2日間にわたって開催したコンサートでは、フランス・アメリカ・インドネシア・台湾・中国・日本から12組の子どもたちが出演し、国際色豊かなステージとなりました。
アレクサンダー フルヴィッツさん(13歳、アメリカ)は、1800年代後半のカウボーイが活躍した時代にとても興味があり創ったという曲『The Trail of the West』を、ピアノとヴァイオリンのアンサンブルで披露しました。演奏後のインタビューでは、「日本人はとても礼儀正しくて勉強になります」「将来は建築家にも興味があって…、偉大なピアニストにもなりたいのですが、もっと努力が必要なので頑張りたい」と語り、場内を沸かせました。
萱嶋朋さん(12歳、山梨県)は、風をテーマに風の舞い踊る様子を表現した自作曲『風舞』をピアノソロで披露しました。グループレッスンでは、いつも皆を笑わせるムードメーカーという萱嶋さん。グループのメンバーは互いに刺激しあえる大切な友達だそうで、この日も応援に駆けつけてくれました。「ヤマハホールは響きがとてもよくて気持ちよかった」と演奏後の感想を語り、「将来はピアニストか、ピアニストを支える調律師もいいな…」と今後の目標を披露すると、客席からたくさんの拍手が贈られました。
フランス風の音を求めて作曲したという馬場小雪さん(14歳、静岡県)は、組曲『3つのイマージュ』をピアノソロで演奏しました。演奏後のインタビューでは「新撰組に興味があり、中でも腕の立つ剣士として有名な斎藤一の無口でミステリアスなところが魅力的」と意外な一面を披露し、会場を沸かせました。好きなものには一直線という馬場さんの今後の目標は「居合術をやってみたいけど、ピアノとの両立は難しいかも…。でも両方出来るように頑張りたい」と語りました。
ウージャーウェンさん(8歳、中国)は、美しい草原に行ったときに感じた感動や感謝の気持ちを表現したという自作曲『Beautiful Hui Teng Xi Le』を、中国の伝統的な楽器のひとつ二胡とともにエレクトーンで披露しました。大草原をイメージさせるような雄大な曲は、二胡の美しい音色とともに観客を魅了し、圧巻のステージとなりました。
即興演奏のコーナーには、「Play & Talk」にも登場した国府弘子氏(1日目)と新垣隆氏(2日目)が再びステージへ。国府氏が「どう料理してくれるのか楽しみ」と、2つの短いメロディを提示すると、村田沙耶さん(13歳、兵庫県)がそのうちの1つを選び、その場で曲にしてエレクトーンで演奏を披露。会場で聴いていた国府氏も「私のメロディが散りばめられていて嬉しかった。とてもダイナミックな演奏でした」と拍手を贈りました。
また、竹内菜々見さん(11歳、兵庫県)は、新垣氏が「どこか懐かしいような感じのするメロディです」と提示したモチーフをもとに、エレクトーン演奏でのびやかな美しい曲を披露しました。新垣氏は「いろいろな色を引き出し、組み合わせて、ひとつの作品にしてくれてとても嬉しい、幸せです」と喜びを語り、会場からは惜しみない拍手が贈られました。
2日間にわたり開催した「第45回IJOC」は、国境を越えて奏でられた12組の子どもたちのオリジナル作品、即興演奏に魅了される中、幕を下ろしました。