
2017年8月7日~9日、「ジュニアピアノアカデミー(JPA)2017」を、つま恋ミュージックガーデン(静岡県掛川市)にて2泊3日で開催しました。
今回で5回目となるジュニアピアノアカデミー(JPA)は、全国のヤマハマスタークラス ピアノ演奏研究コースで学ぶ約100名の在籍生の中から、参加希望者への2度のオ―ディションを経て選抜された12名(小学5年~中学3年)が参加しました。
全国から選抜された仲間が一堂に集い、2人の著名なピアニスト、ラルフ・ナットケンパー氏(ハンブルク音楽大学教授)と今峰由香氏(ミュンヘン国立音楽大学教授)によるピアノ個人レッスンを2日間集中的に受講しました。3人一組によるグループレッスンでは、お互いの演奏や教授のアドバイスを聞くことができ、参加者それぞれにとって大きな刺激となりました。
合宿2日目には、ヤマハマスタークラスの先輩でもある、ピアニストの吉永哲道氏によるピアノ演奏講座「小品に学ぶ音楽演奏」が行われ、事前に準備してきた簡単な曲3曲をお互いに弾きあいながら、音楽的な表現について学びました。
そして2日目の夜には、日頃の指導に携わっている担当講師と教授陣によるミーティングの機会が設けられ、日常のピアノ指導を通して感じていること、疑問に思っていることなどを講師の皆さんから提出してもらい、それらについて熱心な議論が交わされました。


今峰由香氏によるレッスン


ラルフ・ナットケンパー氏によるレッスン


最終日には修了コンサートを実施し、一人一人が、3日間の合宿を通して得た学習の成果を存分に発揮した、聴きごたえのある熱演を繰り広げました。
コンサート終演後の講評では、ナットケンパー氏、今峰氏の2人から、3日間の頑張りに対する労いの言葉が送られ、また今後の学習に向けてのアドバイスとして、「ピアノは指で弾くのではなく耳で弾く。今回グループでレッスンを受け、他の人の演奏を聴くことで分かったことがたくさんあったと思う。指のテクニックも大事だが、より大切なのは聴くことである」「感情を豊かにする、イメージをふくらませるためにもたくさん本を読んでほしい。私たちはクラシックの音楽を勉強しているので、当時の人たちの感情やアイデアを、その当時の本を読むことでも感じてほしい」「作曲家たちの思いや心をどうやって音にしていくかに苦心してほしい」「なぜ私たちは音楽をしているのか、を考えてほしい。ここにいる皆さん全員がプロの音楽家になるわけではなく、教えたり、作曲家になったり、また趣味で音楽を楽しんだりさまざまだと思う。どんな形であれ、ずっと音楽にかかわっていき、音楽で心が豊かになるよう、幸せになるようこれからも頑張っていってほしい」などのコメントをいただき、その後全員に表彰状が授与されました。

コンサート終演後 教授陣と一緒に
参加した生徒さんからは、「期間中、ずっとピアノのことだけを真剣に考えることができるので、とても良い環境だと思いました」「他の人の演奏を聴くことで、その人の演奏の良い所や自分に足りないものを見つける事ができました」
「お互いの演奏の感想を言いながら練習できたことがうれしかったです」「参加する前は少し不安もありましたが、同じグループの人たちと仲良くなり、レッスンではお互いに刺激を受け合い、大変有意義な時間を過ごすことができました」などの感想が寄せられました。

ミュージックガーデン前で、全員で写真撮影