
2004年よりスタートし、今年で17回目となった「ヤマハ・ガラ・コンサート」。ジュニアオリジナルコンサート(JOC)、ヤマハエレクトーンコンクール(YEC)、ヤマハジュニアピアノコンクール(YJPC)など、ヤマハで学び育つ、若き音楽家によるコンサートとして年に一度開催してきました。今年は当初予定していた6月の開催が新型コロナウイルス感染症拡大の影響により延期となり、2020年11月29日(日)ザ・シンフォニーホール(大阪府大阪市)にて、無観客によるライブ配信での開催となりました。
オープニングは、「JOC」参加作品より野中志保(のなかしほ・10歳)さんの『はやぶさ2夢をのせて』。「遠い小惑星への旅を応援したい」との思いを込めた、エレクトーンによる伸びやかな演奏でした。続いては、吉瀨惣観(きちせみなみ・11歳)さん作曲による『チャイム~ぼく学校大好き~』を山﨑万悠子(やまさきまゆこさん・10歳)とのピアノ連弾で。学校が大好きで、一度も休んだことがないという吉瀨さん。ワクワクする気持ちが伝わってくる息の合った連弾でした。
『maze』を披露したのは髙部稜人(たかべりょうと・10歳)さん。1分間を5秒で進む不思議な時計。どんどん未来へ行けるけれども…まるで迷路のよう。そんなユーモラスな世界を軽快なエレクトーン演奏で表現しました。続いて真っ赤なドレスで登場したのは野瀬紅緒(のせべにお・15歳)さん。第1変奏は左手と右手のかけ合い、第2変奏はハープのイメージ、第3変奏は拍子を変え、第4変奏は調を変え、第5変奏は曲の前後のメリハリをつけ、第6変奏はショパンのエチュードをオマージュしたという『創作主題による6つの変奏曲』を演奏しました。
「YEC」からは2019年の小学生低学年部門ファイナリスト、松枝蓮樹(まつえだれんじゅ・10歳)さんが『The Easy Winners』をオリジナルアレンジで演奏。全身から楽しさがあふれるステージでした。続いて「第4回YJPCグランドファイナルB部門」第1位の瀬在こころさんが登場。「大好きなピアニストの小林愛実さんの演奏を見て、いつかこの曲を弾いてみたいと思っていた」という、ショパンの『スケルツォ第1番ロ短調Op.20』を熱演しました。
ふたたび「JOC」参加作品から、『ズッコケ㊙脱走大作戦!』を披露したのは、山本響斗(やまもとおと・11歳)さん。わんぱく3人組がいつの間にか迷い込んでしまった森の中から力を合わせて脱出する様子を、マリンバとの共演で見事に表現しました。第1部最後は、兼松希望(かねまつのぞみ・16歳)さん。「自然がつくり出す水のストーリーを自分なりに表現した」という『水声』を、息の合ったギターとの共演で披露しました。
第2部は飯森範親さん指揮・日本センチュリー交響楽団との共演です。疋田栞鈴(ひきたかりん・16歳)さんが「人生は冒険である!と考え、未来への希望と期待を込めて作曲した」という『We can fiy!~遥かなる未来へ~』を熱演。演奏後のインタビューでは飯森さんが「コロナ禍により演奏の場など自粛となる中で、疋田さんの作品は希望を与えてくれると思う」とコメント。オーケストラのメンバーからも温かな拍手が送られました。
最後は、チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門において、女性として、また日本人として初めて第1位を獲得した上原彩子さんによるラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番ハ長調Op.18』。これまでにも何度か上原さんと共演しているという飯森さんは「子育てをされながら演奏の準備をするのは大変だと思う。とても尊敬する」とコメント。「毎回共演のたびにとても勉強されている。本番での爆発力のある演奏にはいつも驚かされます」との言葉通り、圧巻のステージを披露しました。
コンサートの模様が下記日時にてテレビ放映されます。
- 番組タイトル
- ヤマハ・ガラ・コンサート2020~未来へつなぐ音楽の心~
- 放送日時
- 2020年12月27日(日)15:00-15:54 BS朝日
- 再放送
- 2021年1月31日(日)11:00-11:55 BS朝日
また2021年1月より、ヤマハJOCチャンネル(Youtube)でも配信いたしますので、ぜひご覧ください。