第二回は、山野楽器ヤマノミュージックサロン大手町でフルートを受講中の上原さんにお話を伺いました。
グループレッスンと個人レッスン、それぞれの良さ
中学生から高校生まで部活で吹奏楽に加入していたのが、フルートを始めるきっかけでした。その後は全く触れる機会がありませんでしたが、社会人になって音楽の話が出るたびに学生時代を思い出し、機会があればまたフルートを吹きたいなと思い描くようになりました。その頃ちょうど、山野楽器でレッスンを受けていた職場の先輩からお誘いいただき、フルートのグループレッスンを受講することになりました。
同じグループの方は年齢層が20代から50代までと幅広かったです。上級者の方もいましたので、初めは緊張もしましたし、特に一緒に吹いていると音が満足に出ないことが分かり、それが悔しかったので毎日仕事から帰ってきては音階を繰り返し練習していました。作曲家がどういう観点でこの曲を作ったのかなども考えて演奏をする方もいて、単なる遊び感覚だけで通うのはもったいないという気持ちになりました。意欲的に吹きたい曲を提案する方もいましたので、自分も受け身の姿勢ではよくないと改めて思わされました。そういった周りからの刺激があったのはグループレッスンの強みだったと思います。
今は個人レッスンを受講していますが、マンツーマンで指導していただくことにより、私の技術的な得手不得手を把握して直すべき箇所をピンポイントで指摘してくださいます。これはグループレッスンの時以上の上達を実感しています。先生は、技術面に留まることなく私の褒めて伸びる性格もよく理解してくださっていますので、まず褒めて、その後に必要な要点のみを簡潔に示してくださるので、その行き届いた配慮にも助けられています。
音楽を通じて広がる輪
レッスンを受けてから変わったのは、音楽を通して人の輪が広がったことで、心も倍豊かになったことです。レッスン終わりにグループの方とお食事に行ったこともありましたし、自分たちで小規模ながらも手作りの演奏会を行ったりもしました。実際にやってみると癖になるもので、小さなホールに知り合いを呼んで定期的に開催していました。
現在は、個人的にフルートの楽団の団員でもあり、また山野楽器主催の発表会にも年2回参加しています。発表する場があるとないとではかなりモチベーションが変わり、普段のレッスンはできないところを克服するための地道なトレーニングといった面がありますが、発表会での演奏曲が決まると意気込みが全然違ってきます。
初めての演奏会から20年経ちますが、当時は唇も膝も震えたことを今でも覚えています。さすがに今は舞台上で震えることはありませんが、それなりに緊張はします。気持ちの入った演奏をするための程よい緊張といったところです。
コロナ禍ではどのように練習されていましたか?
しばらくレッスンはお休みだったのですが、その間は先生が出してくださった課題やレッスンのときにやっていた曲を繰り返し練習していました。ただし緊急事態宣言中だけは、住んでいるマンションに在宅勤務の方もいるため音量に配慮が必要となり、思うような練習はできませんでした。生活環境によって、普段からカラオケなどで練習している方もいるようですが、私は自宅で練習をしています。
レッスンが再開となってからは、教室で吹くときはどうしてもマスクを外さざるを得ないのですが、先生との間に透明のパーテーションが設置されていたり、定期的にドアを開けて換気をしています。全教室の前には消毒液が置いてありますので、十分に配慮された環境でレッスンを受けることができています。