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音楽用語で合奏や合唱、そして合奏団や合唱団を意味する「アンサンブル」。アンサンブルが演奏を成功させるためには、メンバー同士がよい関係であることが大切だといわれています。アンサンブルの人間関係の築き方、コミュニケーションの取り方には、ママ友や会社の同僚とのおつき合いにも役立ちそうなコツがいっぱい! 音楽心理学、感性情報心理学の専門家である河瀬 諭先生にお話をお伺いしました。

アンサンブルはひとつの「社会」

音楽は、仲間と一緒に楽器を奏で、だれかの歌声に耳を傾ける世界中で行われてきたコミュニケーション手段のひとつです。アンサンブルでは、演奏者同士がタイミングを合わせることに加え、演奏の方向性やプランも、全員で共有しなければなりません。アンサンブルは会社やグループ活動と同じように、ひとつの目的を持った人間集団でもあり、時には人間関係上の問題も起こります。

とあるロンドンの有名なオーケストラのメンバーに、「オーケストラでやっていくためには、どんなスキルが必要か」を尋ねた研究があります。最も多かった答えは、なんと「人づき合いのスキル」でした。二番目に多かった回答は「チームワークや自分の役割の理解」で、メンバー同士がよい人間関係を保ち、集団での自分の役割をきちんと果たすことが、アンサンブルにはとても重要だという結果でした。

意見がぶつかったときに

アンサンブルでは、時にはメンバー同士の意見の対立が起こることもあります。イギリスのとあるプロの弦楽四重奏団の調査では、意見の違いがあっても、商業的、社会的に成功している楽団とそうでない楽団では、別の対処をしていたことが報告されています。
成功した楽団では、次の4つの対処が行われていました。

①考え方の違いを受け入れる

まずは、考え方の互いの違いを認め合い、受け入れること。時には妥協することの必要性を理解することが大切です。これはアンサンブルに限らず、どんな人間関係にも当てはまることです。

②結論が出ないときは冷却期間を置く

話し合いの冷却期間をおくことも試みられていました。これは、やっかいな議論にはまり込んで結論がなかなか出ないときは、いったん保留してメンバーの気持ちを切り替え、別の機会にもう一度話し合うというテクニックです。冷却期間を置くことで新しい解決策が見つかることもあります。感情に流されやすいタイプの人には効果的な方法かもしれませんね。

③議論をするよりまずはやってみる

成功した楽団では、議論をするよりも、まず演奏してみるということも行われていました。演奏のしかたについて意見が分かれたなら、まず片方のやり方でコンサートを行い、もう一方のやり方で次のコンサートを行う、という方法もとられていました。
一般社会でも、たとえば仕事の進め方などで、意見が対立しているのだとしたら、まずは実行してみて結果を見る、というのも一つの方法です。

④対立を話し合いのチャンスととらえる

意見の対立には、悪い面しかないわけでもありません。むしろ、話し合いのよい機会でもあるからです。先ほどの研究では、成功している楽団は、妥協の重要性は認めながらも、安易な妥協はよい結果につながらないとし、対立は緊張を保つ「よいこと」としてとらえていました。ママ友や同僚とのつき合いにおいても、言っていいことと悪いことの区別をきちんとつけていれば、腹を割って話すチャンスかもしれません。

対立を避けるために、たびたび妥協していた不成功の楽団や、メンバーがいつもほかのメンバーと対立して議論が絶えず、解散してしまったケースもあります。

アンサンブルでも、お互いを尊敬して適切なコミュニケーションを取ることがよい人間関係づくりにつながっているようです。これは家族やママ友、会社での人間関係づくりと同じ。誰かと対立したり、もめ事が起こりそうになったときには、成功した楽団が実践していた4つのポイントをぜひ思い出してみてください!

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◇プロフィール

河瀬 諭(かわせ さとし)
大阪大学大学院 人間科学研究科 招へい研究員
専門:感性情報心理学、音楽心理学、認知心理学

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